この記事では、Photoshopでのイラスト作成について、新規ファイルを作成してから基本的な環境設定までの手順を追ってまとめていきます。
- Photoshopでイラスト作成を始めるまでの準備とファイル作成
- 作業を開始するにあたって押さえておきたい各種設定のポイント
Photoshop起動→新規ファイルの作成
Photoshopを起動したら、左上の[新規ファイル]をクリックして新規作成ウィンドウを開きます。
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_13h53_20-800x420.png)
あらかじめ用意されたプリセットから選択することもできますが、今回は各設定項目を押さえながら調整をしてみます。
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_18h12_15-1-800x534.png)
ここで抑えるべきポイントは大まかに以下の内容になります。
- 幅/高さ:基本的にはピクセル単位で指定。印刷サイズを指定したい場合に他単位を使用
- ピクセルサイズは、原則的に「大は小を兼ねる」。2000ピクセル以上を基準に設定。
- アートボード:一つのプロジェクトファイルに複数のキャンバスを作成・表示できる形式
→レイヤーよりも明確に各ボードを分割管理でき、それらを並べて出力も可能。 - 解像度の単位は[ピクセル/インチ]=[dpi]。印刷用の標準は300dpi。
*dpi :「Dots Per Inch」=一インチ当たりのドット数 - カラーモードは基本的に[RGBカラー]でOK。
→印刷用で[CMYKカラー]が適する場合もあるので用途によっては注意 - カラーモードビット数=画像内で使用する色数。
→画像編集などを積極的に使いたい場合は16bit、それ以外では8bitで設定。
![一言コメント](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2021/11/250.png)
解像度やビット数を大きくすると、ファイルサイズも当然大きくなり、それは作業中の負荷の高さへもつながります。
高解像度に越したことはありませんが、作業環境や作品の用途等も考慮しつつ適宜バランスをとった調整をすることが重要です。
環境設定の調整
仮想記憶ディスクの設定
エディタ最上部のメインメニューから[編集]→[環境設定]→[仮想記憶ディスク]を選択
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_14h14_16.png)
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_14h16_31-800x458.png)
プライマリの仮想記憶ディスクに十分な空き容量がある必要があり、整理された(デフラグ等でメンテナンスされた)状態であることが望ましい。
→理想的には、PCにソフトウェア起動用のディスクを追加し、個人データを外付けデバイス等に保管していく形。
ヒストリー(やり直し可能)数の設定
[環境設定]の[パフォーマンス]→[ヒストリー&キャッシュ]の欄からヒストリー数を設定します。(PC環境にもよりますが、30~50程度で設定しておきます)
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_14h25_33-3-800x257.png)
メモリ使用量の設定
同じくパフォーマンスタブ内から、[メモリの使用状況]のスライダーで使用量を調整できます。
マルチタスクの状況やPCスペック等に合わせて適宜調整します。(100%は非推奨)
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_14h25_33-2-800x257.png)
各種設定が完了したら、設定ウィンドウの[OK]ボタンを押下した後、Photoshopを再起動して設定を反映しましょう。
ワークスペースの準備
環境設定が済んだところで、ワークスペースをイラスト作成用に最適化してみましょう。
[ウィンドウ]→[ワークスペース]から[ペイント]を選択して起動します。
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_15h23_15.png)
ペイント用のワークスペースが展開します。
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_15h24_49-800x430.png)
イラスト作成時はこちらのワークスペース設定を呼び出し、これをベースにカスタマイズしていくと効率的です。
ワークスペース設定の保存
タブの配置などを編集して最適化したワークスペースは、ユーザ定義のワークスペース設定として保存できます。
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_15h21_07-800x215.png)
ブラシの設定
ツールメニューからブラシを選択し、ブラシ設定タブから各種設定を行っていきます。
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_16h04_21-1.png)
シェイプ
シェイプでは、ブラシの丸さや角度、ストロークの調整をすることができます。
サイズのジッター:描画のサイズ設定
角度のジッター:ストローク角度の設定
真円率のジッター:ブラシの押しつぶし設定
〈コントロールの詳細〉
・フェード:元サイズから最小サイズへ変化
・筆圧:ペンにかける圧力でサイズが変化
・ペンの傾き:ペンの傾きでサイズが変化
・スタイラスホイール:ホイールの有るペン用
・一定方向:書き始めの角度を維持する
・進行方向:ストロークの方向に沿った変化
左右/上下に反転のジッター
…水平/垂直方向へのランダム回転
散布
その他
不透明度のジッター:
ブラシの不透明度の設定
→コントロールを[筆圧]にすることで、描画
するインクの量を感覚的に操作できます。
インク流量:
不透明度と似ますが、若干不透明度よりも濃い
感触で出力が得られます。
[不透明度]と[流量]はオプションバーから設定も可能。
試しに書いてみる
ここまでで基本的な設定の確認と準備は完了です。実際にキャンバスに書き込んでみましょう。
画面左下に配置されているカラーピッカーをクリックして色を選択します。
(右側に配置されている[スウォッチ]タブからも選択可能です)
![](https://hiramame-gclab.com/wp-content/uploads/2022/12/2022-12-26_20h30_31-1.png)
ペンツールを起動し、キャンバスをドラッグしていくと、線が描画されることを確認できます。
おわりに
今回はPhotoshopでイラストを描く際の新規ファイル作成~初期設定についてまとめてみました。
次回以降は、今回用意した環境でまだ触れていないタブや機能、より具体的なブラシの活用方法についてまとめながらイラスト作成を進めていきます。
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