この記事の目標
この記事では、Asepriteのパレットの基本操作と機能について解説します。

基本操作
まずはパレットのカラー変更やプリセットといった基本的な機能から説明していきます。
パレットカラーの編集、ロック/ロック解除【★★★】
パレットの色を変更するときはロックの解除が必要です。(忘れやすいので注意)
ロック/ロック解除はパレットの上にある錠前のボタンを押すことで可能です。

<パレットの色を変更する手順>
1. パレット上部左上の錠前アイコンをクリックしてロックを解除
2.変更したい色を選択し、パレット下部のカラーピッカーから適用後の色を取り出す
(カラーの編集はCtrl+Zで復元が可能)

*ロック状態で違う色を使用しようとすると、以下のような警告メッセージが出力され、色を追加する形で適用する必要があります。


私はロックかけっぱなしで色をどんどん追加しながら書き込んでいって、後で使用されている色でパレットを整理しちゃうことが多いです。
プリセットの利用【★】
パレットの上部メニューにある ボタンから、パレットのプリセットを利用可能です。
開くと以下のようにカラープリセットを選択することができます。ウィンドウ下部にLoadボタンがある通り、自作したプリセットなどを読み込むこともできます。

パレットのソート/グラデーション【★★★】
カラーの追加操作がわかったところで、そのソートやグラデーションの適用方法を説明していきます。
ソート機能
パレットの上部メニューにある ボタンから、パレットのソートとグラデーションの適用が可能です。単にパレットの配置を変えるだけでなく、Indexedカラーモードと組み合わせることで様々な効果を適用できます。
ボタンをクリックすると以下のようなメニューが展開しますが、一旦上三つは置いておいて、
まずは単純な各ソートについて解説します。

Sort by …
・Hue:色相でソート
・Saturation:彩度でソート
・Brightness:明度でソート
・Luminance:輝度でソート
・Red:RGBのRの値でソート
・Green:RGBのGの値でソート
・Blue:RGBのBの値でソート
・Alpha:透過度(α値)でソート
Ascending/Descending:ソートを行う際の昇順/降順を設定
グラデーション機能:Gradient/Gradient by Hue 【★★★】
ソートメニューのグラデーション機能を使用することで、選択範囲の色をグラデーションを適用させる形で編集できます。種類としては以下二種類です。
- Gradient:通常のグラデーション。選択範囲の始点から終点の色に向かって段階的に変化
- Gradient by Hue:色相情報に基づくグラデーション。変化の計算方法が色相になる以外は通常のものと同一の挙動。
グラデーション機能は、主にグラデーションパレットを作成するときに使います。

グラデーションパレットの作成手順
- グラデーションパレットを作成したい範囲を用意する。
[||]マークをドラッグすると色の追加/削減ができます。 - グラデーションの始点の色を設定する。左の例だと赤。
- 終点の色を設定する。左の例だと黄色や青。
- 適用範囲をドラッグアンドドロップで選択する。
- ソートメニューから[Gradient]もしくは[Gradient by Hue]をクリックすると作成完了。
*すでに色が存在する場所でも始点と終点があれば適用可能です。

グラデーションパレットは単に機械的な陰影を聞かせた色を用意することだけでなく、インデックスパレットと組み合わせると簡単に’それっぽい’色相変化の表現ができたりします。(楽しい)
その他小ネタ/テクニック
最後によく使うパレットの調整方法や、作業の上で便利な操作について紹介します。
フォアグラウンド/バックグラウンドカラー変更【★】:X
Foreground Color(前景色)とBackground Color(背景色)の切り替えはXキーで行います。
また、パレットで各色の設定を行う際には以下のような対応関係になります。
・パレットにある色を左クリック:前景色の設定
・パレットにある色を右クリック:背景色の設定

私はゲーム用のスプライトを描くことが多いのでスポイトで透明な背景色をとってくる形で作業することが多いです。(液タブ/ペンタブ環境だとスポイトの右クリック割り当てが便利です)
パレットの拡大/縮小【★】:Ctrl+マウスホイール
パレット上にカーソルを合わせて、Ctrl+マウスホイールでパレットの表示サイズを変更できます。

使用されている色からパレットを作成する【★★★】
以下の手順でスプライトで使用されている色からパレットを作成することができます
- パレット上部の三本線ボタンから、パレットオプションを展開
- メニューの一番下「New palette from Sprite」をクリック
- 新規パレット作成時の設定を行い、OKボタンをクリック(基本デフォルトでOK)

*また、この操作を行うことでパレットには存在していなかった使用中の色をパレットに適用することもできます。(以下は編集によって消えてしまった緑色が補完された例)

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