GMS2は2021年8月10日時点で提供プランと価格の変更(買い切り版の廃止)がありました。
プラン変更後しばらくはSteam経由にて買い切りライセンスでの購入が可能でしたが、2023年1月現在、Steam版も含めすべてサブスクリプション形態への統一が完了したようです。
この記事では、ゲームエンジンGMS2(GameMakerStudio2)の始め方として、その概要やライセンス情報と併せて、インストールの方法から最初のプロジェクトを作成するところまでを解説します。
- 2Dゲーム制作を始めたい
- GameMakerStudio2の概要を抑えたい
- GameMakerStudio2のライセンスやインストール方法を把握したい
- ライセンス変更で旧買い切り版に影響はあるのか、現在はどのように導入できるのかを知りたい
といった方向きの情報になります。
GMS2って?
GMS2(GameMakerStudio2)は、YOYO Games社が開発した2Dゲーム作成に特化したゲームエンジンです。
日本ではUnityやUnrealEngine4、ツクールシリーズなどが有名ですが、GMS2は海外ではとてもメジャーなソフトで、多くの個人開発者が利用しているエンジンです。
日本語情報の少なさや、他ツールよりもプログラミングの面での難易度の高さはありますが、その分理解を深めていけばいくほど実現できることが増えていく自由度の高さが魅力です。
他の2Dゲーム制作エンジンの選択肢としては、
サイドビューのアクションゲームを得意とする「アクションゲームツクールMV(英語名:Pixel Game Maker)」や、

RPG制作に強みを持つ「RPGツクールMZ」などがあります。

これらのゲームエンジンも特定のジャンルに特化しているため、簡単に触ってみると作りたいゲームによっては近道になるかもしれません。
(セール時だと2000円強で購入できるため、そのタイミングで触れてみるのがおすすめです。)
ここまでの話をまとめると、
手軽さやスピード感を重視し、作成したいジャンルにマッチする場合はツクールシリーズ、2Dゲームの枠内で様々な要素を取り込んだゲームを作ってみたい、ジャンルが未定といった方はGMS2がおすすめです。

ツクールシリーズのように主要機能が実装されているエンジンに触れると、GMS2でどのような機能を用意すれば効果的かを考える参考にもなるので、個人的には色々試してみるのもおすすめです。
GMS2のライセンス
インストールは公式サイトまたはSteamから可能で、GMS2の各ライセンス形態は、以下の公式サイトページから確認できます。

重要な点として、元々GMS2には[Developer Licence]という買い切り型のライセンスが存在したのですが、2021.8.10 より買い切りライセンスは廃止*されてしまいました。
*改定前に購入済みの場合は継続利用可能
しかし、これは公式サイトから購入を行う場合の状況で、2022年2月現在、
Steamから購入を行うことで買い切り型の形式でGMS2の利用が可能です。
(旧ライセンス形態がストアに残存しているイメージ)
GMS2は2021年8月10日時点で提供プランと価格の変更(買い切り版の廃止)がありました。
プラン変更後しばらくはSteam経由にて買い切りライセンスでの購入が可能でしたが、2023年1月現在、Steam版も含めすべてサブスクリプション形態への統一が完了したようです。
SteamでGMS2は以下四種類のライセンスごとに分けて販売されています。
各ライセンスは出力できるゲームの動作端末が異なるため、自分が作成したいゲームに合わせて選択します。
① Desktop (オススメ):PC(Windows,macOS,Ubuntu)向けにゲームを作成できるライセンス


ライセンスはyo-yoアカウントで管理され、後で買い足していくことも可能ですので、端末が未定であれば最も一般的なこちらのライセンスがおすすめです。(筆者もこちらを利用しています)
② Web : ウェブサイト上で動作するゲーム(HTML5ゲーム)を作成できるライセンス

③ Mobile:Android、iOSといった携帯端末用のゲームを作成できるライセンス

④ UWP:Windows10とXbox one 向けのゲームを作成できるライセンス


UWPは、”ユニバーサル Windows プラットフォームアプリ”の意味で、簡単に言うとMicrosoft Store で販売されるようなゲーム向けといったイメージです。
少しややこしい話になってしまいますので、ポイントを抜粋してまとめておきます。
- 現在利用可能なライセンスは以下四種類。公式サイトorSteam経由で入手可能
①無料:
ゲームエンジン+GX.gamesエクスポート
②クリエイター(月-515円):
①に加えて+デスクトップエクスポート
③インディー(月-1010円):
②に加えて+Web&モバイルエクスポート
④エンタープライズ(月-8250円):
③に加えて+コンシューマー機(Playstation4,5・NintendoSwitch等)用エクスポート - =>ライセンスによる基本的なエンジン機能に差はなく、実行可能ファイルを出力できる対象でライセンスのグレードが変化する。
- 現時点で旧ライセンス形態にあった買い切りのライセンスは廃止
- 旧ライセンス(developer)を購入済みの場合、購入分のエクスポート機能は継続利用可能
→Desktopを購入済みの場合は引き続きデスクトップ用のエクスポート機能はアンロック状態
(月額請求なし)

買い切りがなくなったことで改悪の印象が大きく感じられてしまいがちですが、旧ライセンスでは無料版=(30日間の試用版)であり、本格的に制作をするには購入が必須でした。
ライセンス改定により、無料版はエクスポート以外の機能をそのままに無期限で使用できるため、エンジンを体験する敷居はかなり低くなったように思います。
(→ある程度制作の目途がが立ってから上位グレードへアップグレードも検討できます)
インストール
本体のインストールは公式サイトまたはSteamから行うことができます。
どちらからでもYo-Yoアカウント(現在はOperaアカウント)の用意が必要になりますので、ご自身が管理しやすいほうで導入するのがおすすめです。

私は旧買い切り版を公式サイトから購入・引き続き使用していますが、Steamの利用頻度も高いためSteam版にしておけばよかったかなと少し後悔していたりします。。。

Steam版では無料版が本体。上位グレードのライセンスがそのサブスクリプションという形態になっています。


注意:
以降の説明は若干情報が古いです。細かい相違点等が出る場合がありますが、大まかな流れは同一となりますので、画面の内容を確認しつつ読み進めてください。
(お手数をおかけします..)
起動とYoYoGamesアカウントの作成
GMS2を起動すると、以下のようにYoYoGamesアカウントでのログインを求められるかと思います。

YoYoGamesアカウントはGMS2の販売元のアカウントで、ライセンス等の管理のために作成が必須となっています。
新規アカウントの作成は、以下の公式サイトから作成できます。
上記リンクから登録ページに飛ぶと、以下のような画面が表示されます。
画面右側のREGSTERに必要情報を入力して[Sign up]をクリックし、画面の指示に従って登録を勧めていきます。

アカウントの作成が完了したら、GMS2に戻って登録したメールアドレスとパスワードを入力し、[Login]をクリックして開始します。

以下のような画面(スタートページ)が表示されたら起動は完了です。

スタートページの見方と新規プロジェクトの作成
スタートページの見方は公式マニュアルの以下のページで確認が可能です。
情報量が多いため、ここでは最低限のポイントに絞ってプロジェクトを作成、保存する方法を解説していきます。
新規プロジェクトを作成するときは、スタートページのGET STARTED にある「New」をクリックしてプロジェクト作成ウィンドウを開きます。

プロジェクト作成ウィンドウを開いたら、以下のような手順で操作していきます。

- New Blankをクリック:
下部には利用可能なテンプレートが表示されていますが、0から作成する場合はこちらをクリックします。 - GMLを選択:
GMS2には、GMS2用のプログラム言語(GameMakerLang:GML)とプログラミング不要のDnD(ドラッグアンドドロップ)が存在しますが、今回はGMLで作成します。 - プロジェクト名、保存場所を確認/設定
- Let’sGo!をクリックして開始
以下のような画面が表示されたらプロジェクトの作成は完了です。

試しに一度GMS2を閉じてサイド起動すると、スタートメニューの下部に先ほど作成したプロジェクトが表示されていることが確認できます。

次回以降はこちらをクリックするとで素早くプロジェクトを呼び出せます。
最後に
お疲れさまでした。以上の手順でGMS2でゲームを作成していく準備は完了です。
ここからは、以下の公式チュートリアルやマニュアル、その他Youtube動画などを参考に作業を進めていくのが効果的な学習方法になるかと思います。

まだまだ日本語での情報は少ないですが、当サイトでもできる限りわかりやすくGMS2関連の知識も解説していく予定ですので、時たま覗いていただけますと幸いです。

なにか不明点や疑問があれば、お気軽にTwitterや記事コメントにて聞いていただけますと幸いです。
コメント